入賞および広島市長賞
平和のピースでつくる未来, 入賞
Lisa Nagahara, 16
“この作品では、南極のペンギンの親子と、パズルのようにつながった地球を描きました。地球をパズルにしたのは、世界の国々や人々が協力して平和を守っていくことを表したかったからです。パズルは一つ欠けるだけでも完成しないので、平和や環境問題も、世界みんなで考えることが大切なんだと思い、この形にしました。
私はニュースで、地球温暖化によって南極の氷が減っていることを知りました。もしこのまま環境が変わってしまったら、ペンギンたちが安心して暮らせなくなるかもしれないと思い、不安に感じました。そこで、親ペンギンが子どもたちを守っている様子を中心に描きました。よく見ると、子どもペンギンの足元の氷が溶けてきています。この絵は、親ペンギンは子どもたちを大切に見守っているようにも見えますが、不安そうに泣いているようにも見えます。子どもペンギンの中には、何か訴えかけているかのようにこちらを見つめる子がいます。
見てくれた人に、「命を守ること」について少しでも考えてもらえたらうれしいです。
制作ではアクリル絵の具を使いました。南極の冷たい空気や夜空の深さが伝わるように、青や黒の色を重ねながら描きました。背景には南十字星も描き、南極の静かな夜空を表現しました。また、地球の中には、広島を象徴する宮島の大鳥居や原爆ドームを描きました。広島で南極条約協議国会議(ATCM)が開かれることに意味があると思ったからです。風車は環境にやさしい風力発電を表現しました。同時に、エネルギーの使い方や原子力発電についても、一人ひとりが考えるきっかけになればいいなと思っています。
広島で開かれる南極条約協議国会議(ATCM)は、南極を平和的に守り、環境について世界の国々が話し合う大切な会議です。原爆が落とされた広島で開催されることには、「平和について考え続ける」という意味があると思います。私もこの作品を通して、平和な未来をつくるためには、自然を守ることや、国をこえて協力することが大切だという思いを伝えたいです。”
緑の南極, 広島市長賞
LittlePenguinLab, 12
“<製作のプロセス>
①どうやったら環境問題の事を伝えられるのかを考えました。
②実際の環境問題の事を調べました。
③環境問題の中から構図を何回か描いて試行錯誤しました。
④色鉛筆を使って決まった構図を大まかに描きました。
⑤細部まで細かく描きました。
<使用画材>
図案スケッチブック(B4)、色鉛筆、鉛筆、シャープペンシル
<作品に込めた想い>
僕はとてもペンギンが大好きです。ペンギンのゲームを自作したり絵画コンクールもペンギンを描いています。
絵を見て、南極なのに緑が入っている事を不思議に思いませんか?
僕がこの作品を描くときに込めた想いは、南極で起こっている環境問題の事を世界の人に知ってもらうことです。環境問題のなかでも、僕が一番大好きなペンギンの事を知ってもらいたいです。皇帝ペンギンはもともと、絶滅のリスクがあったのですが、最近、三段階のうち二番目にリスクが高い絶滅危惧種に引き上げられました。南極は、氷が溶けたり、魚が取れなくなったり、緑の苔が増えています。苔は、35年前から苔の量が14倍になっていて緑化が進んでいます。苔が増えている事は、温かくなっていて、ペンギンが住みにくくなっているということです。
説明の最初に書いた、緑は苔です。もともと白かった南極が今後緑の南極になって皇帝ペンギンなどが住めなくなるかもしれないと思いました。僕はこの作品で、世界の人たちにペンギンが絶滅するくらいピンチになっているのを知ってもらいたいです。”
ファイナリスト
「白を侵す影」
N.Shinichiro, 16
“私は自動車が好きで、イギリスの自動車番組である「トップ・ギア」で南極を車で走る映像を見たことをきっかけに、この作品を描きました。当初は車の迫力や南極のスケールを表現することを目的としていました。しかし制作を通して、家族で南極の環境について話し合ったり調べたりする中で、人間の活動が自然に影響を与えることや、その環境の脆さについて考えるようになりました。そして、南極で生きる動物たちの命を守ることや環境保護の大切さに思いを込めて作品を仕上げました。絵の中では、車を人間の活動の象徴として捉え、手つかずの白い大地に残る痕跡を通して、人間の行動が自然に痕跡を残してしまうことの意味を表現しました。この作品が、自然と人間の関係について考えるきっかけになればと思います。”
ASOC